白米千枚田幾重にも折り重なるような小さな田んぼたち。日本海をバックに広がる、みどりの幾何学模様。急峻な斜面を削るようにして作られた絶景、白米千枚田。

輪島から珠洲市に向かう国道249号線沿いにある“白米千枚田(しろよねせんまいだ)”。四季によって、また稲の生育具合によって様々に表情を変える美しい棚田は格別の風景です。景観の美しさはもちろん、その景観を維持する取り組みなども高く評価されている、世界農業遺産の象徴的スポットです。上から眺めるだけでなく、実際に田んぼのすぐ傍を歩いて、そのヒミツを徹底調査しちゃいますよ!

白米千枚田を徹底分析!
  Q1.高低差は どれくらい?図の通り、最も高いところにある水田から最も低いところにある水田までの高低差はおよそ56メートル!これは19階建てビルの高さに相当し、田んぼのなかの遊歩道や畦道も、かなり急な斜面になっています。
     
  Q2.どうしてこんなにたくさんの水田が作られたの?
海岸が崖のように切り立った白米地区では、度々起こる地すべりの被害に悩まされていました。地すべりが起きやすい高い土手をなくすため、斜面を何段にも分けて、漏らすことなく利用した結果、これほど細かい“千枚田”が出来上がったのだといいます。
     
  Q3.1番小さい水田の広さは?
東側の遊歩道を下ると中に、極小サイズの田んぼを発見!
メジャーで実際に測ってみると、大きさは50×52センチメートルほど。植えられている稲はわずか6束ほどだけでした。
     
  Q4.どうやって全部の水田に水を行き渡らせているの?
千枚田の周りには、2つの大きな用水と、無数の小さな水路が網目状に張り巡らされています。田の上段から下段へ直接そそいだり、竹樋などを利用して隣同士でも田ごしに給水したりしています。同じ水を使いまわすのはなんだかセコいようですが、実は田ごしの水は温度が高くなり、稲の生育にも最適なのです。
     
  Q5.誰が水田を管理してるの?
現在、白米千枚田で実際に耕作をしている農家はわずか3軒。それ以外の田んぼにはオーナー制度を導入し、地元の有志で結成した「愛耕会」が日常的な管理を担当。両者の奮闘により、美しい景観が維持されています。ちなみに田んぼオーナーになると、田のそばに名前入りの立て札が立ち、オーナーであることを示してくれます。有名人の「My田んぼ」を探して歩くのも楽しいかも♪ 
     
  Q6.いろんなイベントがあるってホント?
「あぜのきらめき」とは、自立式の発光装置“ペットボタル”を 千枚田のあぜに設置したイルミネーションのことです。 このペットボタルは、ペットボトル容器に太陽光パネルと充電池、 LED(発光ダイオード)を入れたもので、昼の間に充電池に電気 をためて、夜になると自動的に発光します。 この「あぜのきらめき」は、「LARGEST DISPLAY OF SOLAR-POWERED LEDS (太陽光発電LEDの最大ディスプレイ)」のカテゴリーにおいて、ペットボタルを 20,461個設置したとして、2012年11月14日、見事ギネス新記録に認定 されました。
11月9日〜3月16日までの間はLEDライトが灯り、幻想的な風景が楽しめます。
(詳しくは輪島市観光課まで0768-23-1146)
DATA
photo

白米千枚田

住所 石川県輪島市白米町
TEL  0768-23-1146
   (輪島市観光課)

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掲載内容については平成26年取材当時の情報です。

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