能登にある宇宙宇宙へ行き、大気圏に再突入して還ってきた宇宙船の実物がある。 NASAから100年間タダで借りているローバーがある。 値段をつけるなら10億円は下らないといわれる本物の月着陸船がある。 名誉館長は、あの、矢追純一氏。こんな博物館、日本のどこにもない。

UFOの町・羽咋(はくい)。古文書に空飛ぶ円盤について記されていることからそう呼ばれるこの町には、全国の宇宙ファンから注目を集める博物館があります。宇宙船の実機がずらりと並ぶ展示室は、宇宙好きもそうでない方も一見の価値ありですよ!

コスモアイル職員の宇宙人・サンダー君に突撃インタビュー
サンダー君   サンダー君プロフィール
2011年6月24日(UFOの日)にUFOが墜落 して以来コスモアイル羽咋の職員として働 き、宇宙の素晴らしさを地球のみんなに広 めている。土日は様々なイベントに参加することも。TwitterやFacebookを駆使して人気を高めつつあるIT派。
  Q1.実際に宇宙に行った 宇宙船の実物があるって!?そうなのです。吾輩の乗ってきた宇宙船…は、壊れてしまったのですが、旧ソ連で使われた「ヴォストーク帰還用宇宙カプセル」が展示されています。大気圏への再突入の際に起きる熱で表面温度は2000度ほどまでに高くなり、焼け焦げた跡がしっかりと見て取ることができます。
     
  Q2.NASAから100年借りてる 展示品があるとか?
それは火星・月面探査車両「NASAルナ/マーズローバー」、製作のために使ったプロトタイプの車両ですな。羽咋市の職員がアメリカに飛んで、NASAの倉庫に保管されていたものに目を付け「倉庫で眠らせるくらいなら羽咋で展示させてください。100年!」とお願いして特別の許可をもらったのだそうです。実際に、車両後部にはNASAのパネルと保管ナンバーが刻印されていて、保管確認書類を毎年NASAに送っているのですよ。
     
  Q3.一番高価な展示物を こっそり教えてよ~
(小声で)旧ソ連の「ルナ24号月面着陸船」は、実際に月へ行った機体のバックアップ用として作られていた実物で、本番用の機体になにかトラブルがあればすぐそのまま打ち上げられる、本物です!
…実は一度アメリカの有名オークション会社から「出品しませんか?」と打診があって、その時は最低落札価格約13億円からの入札スタートと言われたのだそうです。まぁ、日本のみんなに見てほしいから、オファーを断ったんですけどね!
     
  Q4.宇宙食が買える ショップがあるんだって?
はい、博物館受付の横にあるミュージアムショップでは、宇宙食と同じ作り方で作られたフリーズドライのたこ焼き(630円)や大学芋(525円)を販売しています!他にも宇宙グッズが揃っているから足を運んでみてください。
     
  Q5.プラネタリウムで見られる 作品について教えて!
2012年1月から施設が新しくなったプラネタリウム・コスモシアターでは『スターリーテイルズ 星座は時をこえて』というフルCGアニメーションを上映しています。人気声優・歌手の水樹奈々さんが出演していて、彼女の演技も要チェックですよ。
(観覧料金/高校生以上500円、小中学生300円)
     
  Q6.解剖中の宇宙人が 置いてあるって本当!?
ううう、嘘ですよ!置いてあるのは昔テレビ番組の撮影用に作った模型です。なかなか精巧にできていて、吾輩もついついじっと見てしまう…。ううむ、あまり気持ちのいいものではないですな。
     
  Q7.羽咋市に伝わる 「そうはちぼん伝説」って?
シンバルのような形をした仏具「そうはちぼん」という物体が光りながら空を飛んでいたという伝説が、羽咋には伝わっているんです。羽咋市はその筋では有名なUFO目撃証言多発地域で、「市民の3人に1人がUFOを目撃したことがある」という噂まで立つほどなのです。まだまだ他にも本物の隕石が触れる状態で展示してあったり、外には本物のロケットが展示されていたり、見どころはたくさんあるのです!ぜひ一度いらしてください。
展示品バトル! あの頃宇宙はアツかった!アメリカVSソ連 宇宙開発3番勝負!

1960年代から1980年代、冷戦下のアメリカとソ連は宇宙開発でも激しい競争を繰り広げていました。コスモアイル羽咋には当時の熱気が伝わってくる展示品が数多くあり、時期や目標を同じくしている機体をそれぞれ見比べてみるのも楽しいですよ。

Battle.1! 有人宇宙飛行対決!
アメリカ マーキュリー宇宙カプセル
アメリカ初の有人宇宙飛行計画「マーキュリー計画(61~63年)」に使われた機体。メガホンやペットボトルのような、特徴的な円錐形の機体にパイロットが乗り込みます。中は狭め。展示されているのはオリジナルを忠実に再現したもの。
VS ソ連 ヴォストーク帰還用宇宙カプセル
ソ連「ヴォストーク計画(61~63年)」に実際に使用されたもので、大気圏突入時の時速約2万キロ、表面温度2000度を耐えた焦げ跡がくっきり残ります。ガガーリンが「地球は青かった」と言ったときに使用したカプセルと同型のもの。中はマーキュリーよりはやや広い。
Battle.2! 宇宙観測対決!
アメリカ ボイジャー惑星探査船1977年から始まる「ボイジャー計画」で打ち上げられたボイジャー惑星探査船は、打ち上げ以後木星や土星などを観測しました。1号はいま、太陽系の遥か外を飛行しており、人間が作った物の中で、地球から最も遠い場所にあるんです。 VS ソ連 モルニア通信衛星1965年に打ち上げられたこの衛星は、広大なソ連全てにテレビやラジオの衛星放送をつなげたり、アメリカ大統領とソ連書記長のホットラインをつないだりした人工衛星です。実はスパイ衛星の一面もあり、宇宙から新聞の見出しが撮れるほどの高性能カメラを積んでいたといわれています。
Battle.3! 月探査対決!
アメリカ アポロ月面着陸船LM宇宙から月へ下りるときに使用するのがこの着陸船です。月面には大気がなく空気抵抗を考慮する必要がないので機能重視の不格好な形をしています。全長8メートルの実物大模型が展示されています。 VS ソ連 ルナ24号月面着陸船アメリカのアポロ計画に相当する、ソ連の月探査計画が「ルナ計画」。ここにはその最後の打ち上げ機24号のバックアップ機が実物展示されています。月に行ったルナ24号はドリルで月を掘り、カプセルに入れ、月の土を持ち帰ってきました。
DATA
photo

コスモアイル羽咋

住所 羽咋市鶴多町免田25
TEL  0767-22-9888
営業時間 8:30~17:00(入場は16:30まで)
定休日 火曜日
   (火曜日が祝日の場合は、その直後の
    休日でない日。7/20~8/31は無休)
リンク
掲載内容については平成25年取材当時の情報です。

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