ブックタイトルぶらり能登2017

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概要

のと星山空港から始まる能登人と出会う旅をご案内します。

 七尾市の出身で能登各地の駐在所勤務が長く、のと里山空港の開港、のと里山海道の無料化など、時代の移り変わりを目の当たりにしてきました。現在勤務しているのは、千里浜なぎさドライブウェイに近い今浜駐在所。カーナビゲーションの発達で道を尋ねられることは少なくなりましたが、所轄エリアの宝達志水町がオムライスの町として地域おこしに力を入れており、どこへ行けば食べられますかと聞かれることが増えました。 日常の仕事の中心は、高齢者を交通事故や振り込め詐欺から守ること。そのためにも地元の人の顔を覚えることを何より大切にしてきました。また長年の駐在所勤務でありがたいのが妻の協力。とくに言葉に出すことはありませんが感謝の気持ちはいつも忘れません。近ごろ聞かれるのはオムライスの店のこと羽咋警察署今浜駐在所? 0767ー28ー2034堺さかい 稔みのる さん[60 歳] 空港での1日は、飛行機発着時の警戒警備任務が中心。出発・到着ロビーや手荷物検査、保安検査の場に立ち合い、制服姿を見せながら目を光らせ、安全安心を守ります。特に忙しくなるのは、子供たちの元気な声が空港内に響く夏休み期間中や、台湾からの国際チャーター便の観光客で賑わう春と秋。もちろん他にも空港近辺の巡回パトロール、それに遺失物の対応や地理案内など多忙です。 これまでの警察官生活の3分の2は能登地区。やはり能登への愛着があります。観光客の皆さんには、荒々しい断崖絶壁が続く日本海側の外浦も、波穏やかな七尾湾側の内浦も、両方ぐるりと回ってほしい。景観や趣きがこんなにも違うものなのか、そんな驚きと感動に、きっと出会えるはずです。 「間垣の里」は以前からよく知られていましたが、NHKの連続テレビ小説「まれ」の舞台となり、間垣に囲まれた駐在所の写真を撮る観光客が確かに増えました。日頃は町の一軒一軒を巡回し、振り込め詐欺の防止に努めたり、交通事故に気をつけてと畑のおばあちゃんに声をかけたりするこの地で、朝ドラがきっかけの印象的な思い出もできました。 「まれ」の放送を見て古い友人がこの辺りに住んでいるのを思い出し、懐かしくて訪ねてきたものの友人宅が見つからず困ったと駐在所に立ち寄られた男性のこと。耳の不自由な方でしたので、やりとりは初体験の筆談。住所の記憶違いとわかり、現地まで案内して無事に再会した別れ際、「ありがとう」と書かれた一枚のメモを渡されました。さすがに胸にじんときたあの嬉しさは、きっと忘れません。能登半島の外浦と内浦景観の違いを楽しんで筆談で目的地まで案内ありがとうが嬉しかった輪島警察署能登空港警備派出所? 0768ー26ー2626輪島警察署大沢駐在所? 0768ー36ー2017谷たに口ぐち 賢けん良りょう さん[61 歳]吉よし光みつ 成まさ年とし さん[33歳]千里浜なぎさドライブウェイ59